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コラム

2026.09.04

空調と蛍光灯の「2027年問題」とは?企業が取り組むべき3つの対策

「2027年問題」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
2027年には、さまざまな制度改正や規制強化が予定されており、企業活動や私たちの日常生活に影響を及ぼす可能性があることから、これらを総称して「2027年問題」と呼ぶことがあります。
本コラムでは、2027年問題の中でも、空調設備と蛍光灯に関する内容についてまとめたうえで、中小企業が今から実施すべき対策についてわかりやすく解説します。

 

 

空調の2027年問題

「空調の2027年問題」とは、2027年度よりエアコンの省エネ基準が強化されることにより、製品の供給構造や価格帯に変化が生じるとされる問題を指します。具体的には、エアコンの消費電力効率に関する省エネ性能基準が引き上げられ、メーカーはより高効率な製品を製造することが求められます。
また、冷媒ガスであるフロン類は温室効果が高いことから、フロン排出抑制法によって環境負荷の小さい冷媒へ移行が進められてきました。一部の業務用エアコンにおいて2027年度が環境負荷低減の目標年度に定められているため、2027年以降は環境負荷の大きい従来のフロン類を使用したエアコンの製造・販売が大幅に縮小されていきます。省エネ基準の強化やフロン排出抑制法によりメーカーは製品の省エネ性能や製品ラインナップの見直しを迫られることになります。大手メーカーによると、モデルチェンジによる値上げや品薄状態が予測されており、基準値を満たさない低価格帯モデルの縮小につながる可能性が考えられます。

 

蛍光灯の2027年問題

「蛍光灯の2027年問題」とは、一般照明用蛍光灯の製造・輸出入が段階的に制限されることにより、2027年頃から製品の供給構造や入手環境に変化が生じるとされる問題を指します。

出典:経済産業省 https://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/mercury/fltokusetu.html

この規制は国際条約である「水銀に関する水俣条約」に基づくもので、水銀による環境汚染や健康被害を防ぐことを目的としています。蛍光灯は発光に水銀を用いているため規制対象となっており、各国で蛍光灯の段階的な廃止が進められています。
日本国内では2027年より段階的に蛍光灯の製造・輸出入が禁止になることから、市場での供給量が減少することが考えられます。その結果、交換用ランプの高額化に伴って入手困難な状況となり、既存設備の維持や更新に影響が出ることが懸念されています。現時点でも需要が集中するLED製品に関しては納期が長くなり、数か月待ちになる事例が発生し始めています。

 

今実施すべき対策

こうした制度変更や市場環境の変化により、将来的には中小企業にも一定の影響が及ぶ可能性があります。設備や交換部品の調達難、価格上昇、電気料金負担の増加に加え、更新需要の集中による機器価格や工事費の上昇などが想定されます。

もっとも、現時点で設備の全面更新を急ぐ必要はありません。しかし、将来的なリスクに備え、計画的な準備を進めておくことが重要です。そこで、中小企業が今から実施しておきたい対策は以下のとおりです。

  • 設備の現状把握

2027年以降、設備が故障した際の修繕が難しくなる可能性が高いため、工場の稼働が停止してしまう恐れがあります。こうしたリスクを防ぐためには、社内の空調・照明それぞれについて設置年数や型式を整理して可視化することが重要です。可視化して整理することで更新の優先順位をつけることができるため、効率的な設備更新計画を立てることができます。

 

  • 省エネ化・LED化の検討

蛍光灯は供給縮小により交換用ランプの調達が難しくなる可能性が高いため、計画的なLED化を進めることが有効です。また空調も、故障や更新時期に合わせて高効率機種へ順次切り替えることで、設備更新に伴う負担を抑えながら、省エネ効果を得ることができます。

 

  • 計画的な設備更新

2027年以降の規制対応や供給縮小により、今後は機器価格や工事費の上昇も想定されます。そのため、単年度ではなく複数年を見据えた設備更新計画を立てることが重要です。あわせて、国や自治体が行っている各種支援制度を積極的に活用し、設備投資の負担軽減につなげることが望まれます。

 

まとめ

空調および蛍光灯の2027年問題は、すぐに全ての設備更新を求めるものではありませんが、省エネ基準の強化や水銀規制による供給縮小を背景に、今後数年で調達環境やコストに大きく影響が出る可能性があります。中小企業においては、計画的にLED化や空調更新を進めていくことが重要です。本問題は規制対応にとどまらず、設備投資やエネルギーコストを見直す機会として、早めに準備を進めることが、企業の持続可能な経営につながります。

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