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コラム

2025.11.07
SBT

2026年1月よりSBT申請費用改定!取得企業からの声もご紹介します!

近年、カーボンニュートラルや脱炭素経営は企業経営の新たなスタンダードとなりつつあります。大企業だけでなく、中小企業にもCO2排出量の削減が求められる時代です。その中で注目を集めているのが「SBT認証」です。
SBT認証とは、パリ協定の目標に沿って企業が設定した温室効果ガス削減目標の妥当性を、国際的に認める仕組みです。環境への真摯な姿勢を示すことは、企業の信頼性向上や新たな取引機会の創出にもつながります。
こうした中、2026年1月からSBT認証の申請費用が改定されることが発表されました。今回は、その内容と早めに取得をおすすめする理由について解説します。

 

SBT申請費用改定

SBT認証は、SBTイニシアチブ(SBTi)が申請を受け付け、専門家による審査を経て認証を取得できますが、その審査手数料として費用が発生します。これまでは「大企業」と「中小企業」で区分され、中小企業の申請費用は一律1,250ドル(約19万円)でした。しかし、2026年1月5日以降の申請分からは、中小企業の中でも規模に応じた料金体系へと変更されます。直近決算時の売上高が500万ユーロ未満の企業は1,250ドルのまま据え置き、500万ユーロ以上の企業は2,000ドル(約30.5万円)に引き上げられます。なお、500万ユーロは約8億円に相当します。多くの中堅規模の中小企業にとっては、費用負担がこれまでより大きくなる見込みです。
※ドルおよびユーロの日本円換算は、すべて2025年10月の平均レートで計算しています。

(参考)SBTi Target Validation Service Offerings Version 6.1
https://docs.sbtiservices.com/resources/TargetValidationServicesOfferingsV6.pdf?v=6.1

 

SBT取得企業の声

SBTを取得する企業は年々増加しており、国内取得企業のうちの8割が中小企業となっています。弊社が200社以上のSBT認証取得を支援させていただいた中で、取得された中小企業の方からの声をいくつかご紹介します。

 

①金属加工業A社

SBT認証を取得していたことで、取引先の大手企業からCO2削減目標やSBT認証の取得状況に関するアンケートが届いた際に、迅速に対応することができ、関係強化につながりました。また、SBT認証を取得していることが評価され、新たな取引機会も生まれました。

 

②農業法人B社

SBT認証を環境への取り組みとして自社の広報活動にも活用しています。日本の中小企業においては、製造業の取得例が多いなか、農業分野での認証取得は珍しく、自治体などから講演依頼や問い合わせを受ける機会が増え、企業価値の向上につながりました。

 

③鈑金業C社

SBT認証取得をきっかけに、社内でCO2排出量の「見える化」を実施しました。その結果、従業員の意識が高まったことで、現場での具体的な節電行動につながり、省エネ効果が得られました。また、補助金申請時にはSBT認証が加点対象となり、資金調達面でも有利に働きました。

これらの事例からも分かるように、SBT認証の取得は、単なる環境対応ではなく、経営メリットをもたらす投資として成果を上げています。

 

早めの取得がおすすめな理由

注目が高まり続けているSBT認証ですが、私たちはできる限り早めにSBTを取得することをおすすめしています。早めの取得をおすすめする理由を以下にまとめましたので、検討中の方は参考にしていただけたらと思います。

 

①費用を抑えられる

SBT認証の申請費用はこれまでも段階的に引き上げられており、今後も値上げが続くことが予想されます。現在の申請プロセスでは、申請までには約1カ月程度はかかるため、直前の着手では改定前に間に合わない恐れがあります。早めの準備が費用を確実に抑えるポイントです。

 

②審査の難易度が年々上昇

ガイドラインや申請項目は毎年のように更新されており、内容がより詳細化・厳格化しています。CO2排出量の算定や削減目標の策定には一定の専門知識とデータ整理が必要であり、相応の準備期間を要します。社内理解を深めながら無理のない進行が可能になります。

 

③取引先や金融機関の要請に先手対応できる

サプライチェーン全体での脱炭素化が進む中、一次・二次取引先にも環境対応を求める動きが広がっています。早期のSBT認証取得は、将来的な取引条件への対応や新規ビジネスの獲得において優位に立つことができます。今後のビジネスリスクを回避する意味でも、早めの取得は効果的です。

 

まとめ

SBT認証は単なるコストではなく、企業価値を高める戦略投資といえます。取引先からの信頼向上や補助金の加点、エネルギーコスト削減など、得られるメリットは費用以上です。2026年1月からの価格改定前に申請を進めることで、より高い費用対効果を得ることができます。ただ、改定直前は駆け込み申請の集中も予想されるため、早めに準備を進める必要があります。
専門家や支援機関を活用しながら、今から取り組むことで脱炭素経営の第一歩を踏み出しましょう。SBT認証の取得をご検討の際は、ぜひ一度弊社までお気軽にお問合せください。

 

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